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2019.05.18

コラム|インプットの時期を経て、大分から生まれる演劇に注目!(大分)

初めましてm(_ _)m 吉元 栄治です。

おおいた演劇の会(会長:清末典子)で事務局をしておりまして、演劇通称名は「ペン君」、「ペンさん」、「ペン」と呼ばれている39歳、男性です。しがないサラリーマンです。大分に「ペン」という人間がいると覚えて頂けるととてもうれしいです!大分に遊びに来ることがあれば、夜ごはんのお店は全力でご案内します!

平成25年10月から大分県大分市の劇団水中花(代表:日下渚)に入団したばかりなので、演劇経験はまだ5年と半年程度です。劇団で役者のほかに制作業務を担当して、おおいた演劇の会で事務局をしている関係で今回コラム執筆のお話をいただきました。「演劇経験の浅い私が何を書けばよいのか」迷いましたが、演劇経験の浅い私が感じている大分の演劇シーンをそのまま書いてみようと決めましたので、しばしお付き合いくださいませ。

 大分の演劇シーンと言っても、それを一言で表現することができるわけもなく、「この数年で公演をたくさん打った!」演劇人もいれば、「最近は役者はお休み・・・」という人もいるし、観劇中心の生活の人もいれば、ワークショップに積極的に参加したという人もたくさんいる。ですので、恐縮ながら私ペンの演劇生活を振り返ることで、近年の大分の演劇シーンを振り返って見ることにします。

 劇団水中花の公演やおおいた演劇の会が主催する朗読劇やワークショップに平成26年以降出演しつつ、制作業務を行っていく中で、私が大分の演劇界全体に目を配ることを強く意識したのは、平成28年6月に大分で初めて開催された、一般社団法人日本演出者協会(理事長:流山児祥)主催の「演出家・俳優養成セミナー2016 演劇大学inおおいた~THIS IS 演出~」です。全国で活躍されている著名な演出家の方々を大分にお呼びして、4日間で大分内外から集まった演劇人が創作体験やワークショップを通じて、多くの刺激を得ることができました。私自身は実行委員会の取りまとめとして動きましたが、感慨深かったのは1回目の実行委員会の時です。大分県民演劇制作協議会、劇団水中花、演劇集団P-nuts、Officeせんせいしよん、おおいた演劇同好会の代表や演出の方々のほかにも、経験豊富な憧れの演劇人が一堂に介した時でした。私が演劇を始めた平成25年以降では(当然ほかにもご活躍の方々はたくさんいらっしゃいますが)大分の主要演劇人がこれだけ集まったのは初めてだと思います。大分で長らく演劇活動を続けてきた先輩たちが「今の大分に何が必要か」ということを真剣に議論しているその輪の中に自分がいるという不思議を感じながら実行委員会を運営していました。

 その後、平成29年11月にも「演劇大学inおおいた~演出ビフォー・アフター、演出効果を体感できる3日間~」を開催し、さらにバラエティーに富んだ講師陣から大分の演劇界に叱咤激励を頂きました。平成30年10月から11月にかけては20年振りの大分開催となる「第33回国民文化祭・おおいた2018」にておおいた演劇の会主催で演劇公演「花人~桜舞う、あなたの居る場所~」を上演しました。地元の劇団だけではなかなか実現できない規模の舞台セット、制作費用を実現できたのは全国規模の国民文化祭というイベントの力を借りることができたからです。

 そして、記憶にも新しい今年1月に開催された、一般社団法人日本劇作家協会(会長:渡辺えり)主催の「日本劇作家大会2019大分大会」です。私ペンは運営委員として当日スタッフで土日の2日間のみ一生懸命お手伝いしましたが、あまりにも有名で第一線でご活躍されている劇作家の方や役者の方々が大分に大集合し、ラグビーワールドカップではないけれど「一生に一度」の機会が大分の演劇人にもたらされたと思います。大分の演劇人それぞれが、それぞれの経験・立場に照らしていろいろなモノを吸収しました。私ペンとしては、大分の役者や劇場は少ないなということを県外の方と接してお話をすることで改めて実感した一方で、「大分で演劇をしていることで恵まれている点もあるんだ」ということを認識できたことは大きな発見でした。

 私から見た平成29年からの3年間は大分の演劇界にとっては、全国的に活躍する演出家や劇作家、役者から多くの刺激と知識と体験をインプットしていただいた3年間でした。この3年間で大分の演劇界に根付き、広がったものがある一方で、あまり変化しなかった部分もあります。個人的には大学生や20代の若い世代が劇団を立ち上げる動きがもっと活発になってほしいと思っています。

 インプット期間であった3年間は、大分の劇団や演劇人が自らの自主活動を制限された面もあったと思います。私が所属するおおいた演劇の会では、今年10年目を迎える朗読劇「蝉なきやまず~大分の空襲より~」を8月に4箇所にて上演するほか、劇団水中花では空き家問題をモチーフとした演劇公演「サヨナラ、我が家。」をプロデュースします。多くのことを学んだ大分の劇団らが突入したばかりの令和の時代に何を発信し、何を表現するのか、是非とも注目していただきたい。

以上、ペンでしたm(_ _)m

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